アメリカンウイスキー用語集|ラベルの語を五十音で引く
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この用語集の方針
アメリカンウイスキーのラベルには、法律で意味が決まっている語と、造り手が自由に使う語が混ざっています。ここに収録するのは、米国の酒類規則や業界で広く確立した定義がある語だけです。裏付けの取れない語や、蒸溜所ごとに意味の変わる宣伝文句は載せません。味の優劣は扱いません。
マッシュビル、チャー、シングルバレル、ウィーテッドといった語は、当サイトの蒸溜所ページ・製品ページの解説にも繰り返し登場します。
索引
あ行 アメリカンウイスキー/アメリカンシングルモルト/ウィーテッド/ウィートウイスキー/エンジェルズシェア か行 コーンウイスキー さ行 サワーマッシュ/サンパー/シングルバレル/ストレート/スモールバッチ た行 ダブラー/チャー/テネシーウイスキー/トースト な行 ニューメイク は行 バーボン/ハイライ/バレルプルーフ/ビアスチル/フィニッシュ/フレーバードウイスキー/プルーフ/ボトルドインボンド/ホワイトドッグ ま行 マッシュビル ら行 ライウイスキー/ラックハウス/リックハウス 英字 NAS
原料の用語
- マッシュビル — 仕込みに使う穀物の配合比率。トウモロコシ、ライ麦、小麦、大麦麦芽の割合で銘柄の骨格が決まります。
- サワーマッシュ — 前回の蒸溜後に残った液(バックセット)を新しい仕込みに加える手法。液を酸性に傾けて雑菌の繁殖を抑え、仕込みごとのぶれを小さくします。
- ハイライ — バーボンのマッシュビルでライ麦の比率を高めた配合を指す通称です。何パーセントからという法的な線引きはありません。
- ウィーテッド — 副原料にライ麦ではなく小麦を使ったバーボン。小麦そのものを主原料とするウィートウイスキーとは別の区分です。
蒸溜の用語
- ビアスチル — 発酵を終えたもろみを最初に蒸溜する装置。
- ダブラー/サンパー — ビアスチルの留液をもう一度蒸溜する単式の装置。サンパーは蒸気を液の中にくぐらせる方式です。
- ニューメイク/ホワイトドッグ — 樽詰め前の、無色透明な蒸溜したての酒。
- ビアスチル/ダブラー — もろみを最初に蒸溜する連続式の装置と、その留液をもう一度蒸溜する単式の装置。バーボンの二段蒸溜の基本形です。
樽と熟成の用語
- チャー — 樽の内面を炎で焼く工程。焼きの深さは1から4の段階で示され、最も深いレベル4は表面の見た目から「アリゲーターチャー」と呼ばれます。バーボンは内面を焦がした新しいオーク樽での熟成が条件です。
- トースト — 焦がさず、低めの温度で時間をかけて樽材を加熱する処理。
- リックハウス/ラックハウス — 樽を寝かせる熟成庫。rick と呼ぶ木組みの棚に樽を積む構造からの呼び名です。
- エンジェルズシェア — 熟成中に樽から蒸発して失われる分。ケンタッキーの熟成庫では年ごとの減りが大きいとされます。
- エンジェルズシェア — 熟成中に樽から蒸発して失われる分。「天使の分け前」。
- フィニッシュ — 熟成の仕上げに別の樽へ移し、追加で寝かせること。
- チャー — 樽の内面を炎で焼く工程。レベル1〜4で深さを指定し、最深のレベル4はアリゲーターチャーと呼ばれます。
ラベル表記の用語
- プルーフ — 米国式の度数表記で、アルコール度数(%)の2倍の数字。100プルーフは50%です。
- ストレート — 2年以上熟成し、着色も着香も行わないもの。バーボンやライのように内面を焦がした新樽での熟成を前提とする種別では、その新樽での2年以上が条件になります。いずれも4年未満の場合は熟成年数の表記が必要です。
- ボトルドインボンド — 1897年のボトルド・イン・ボンド法に基づく表記。単一の蒸溜所・単一の蒸溜期の原酒を政府監督下の倉庫で4年以上熟成し、ちょうど100プルーフで瓶詰めしたものだけが名乗れます。
- シングルバレル/スモールバッチ — 前者は単一の樽だけから瓶詰めしたもの。後者は少数の樽を選んで混和したという意味合いですが、連邦規則に定義はなく、何樽までかは造り手ごとに異なります。
- バレルプルーフ — 樽出しの度数から加水による調整をせずに瓶詰めしたもの。
- NAS — ラベルに熟成年数の表記がないこと。ストレート表記があって年数がなければ、4年以上熟成していることを意味します。
種別の用語
当サイトの製品の種別ごとの収録数は次のとおりです。各ページで銘柄一覧を引けます。
- バーボン(1260件) — トウモロコシ51%以上、内面を焦がした新樽で熟成。バッファロートレース、メーカーズマークなどケンタッキー州に集中します。
- ライウイスキー(498件) — ライ麦51%以上。スパイシーで辛口。
- アメリカンシングルモルト(296件) — 単一蒸溜所・100%大麦麦芽。ウエストワード、バルコネスなど。
- アメリカンウイスキー(その他・ブレンデッド)(167件) — 特定の規格に収まらない多様な製品。
- コーンウイスキー(75件) — トウモロコシ80%以上。新樽熟成の義務がありません。
- ウィートウイスキー(49件) — 小麦51%以上。
- テネシーウイスキー(46件) — テネシー州産で、熟成前にサトウカエデの炭でろ過する「リンカーン郡製法」を経たもの。ジャックダニエル、カスケードホロウが代表例です。
- フレーバードウイスキー(23件) — 香味を加えたスタイル。
用語ごとの解説ページ
上の用語のうち、次の語は個別のページで詳しく解説しています。各ページでは、当サイト収録製品のうち該当する銘柄を実際に数えて一覧にしています。
- サワーマッシュ — 前回の残液を仕込みに加える手法と、スイートマッシュとの違い
- ハイライバーボン — 法的な定義がない呼び名と、該当する銘柄
- ニューメイク(ホワイトドッグ) — 樽詰め前の無色透明な酒
- リックハウス(熟成庫) — 棚の段による熟成差
- ボンデッドウェアハウス(保税倉庫) — 酒税を猶予したまま熟成させる仕組み
- カスクフィニッシュ(後熟) — 仕上げに使う樽の種類別内訳
- バレルプルーフ・カスクストレングス — 樽出し度数の規定と度数分布
- チャー(樽の焦がし) — レベル1〜4と、レベル番号を明記する140製品の内訳
- エンジェルズシェア(天使の分け前) — 蒸発で失われる分と、10年以上の熟成表記が84件にとどまる背景
- ビアスチルとダブラー — バーボンの二段蒸溜と、解説文での言及121件
- whiskey と whisky の違い — 米国で whisky と綴る蒸溜所
- マッシュビル/プルーフ/ストレート/ボトルドインボンド/シングルバレル・スモールバッチ/ウィーテッドバーボン/熟成年数表記とNAS
関連ページ
種別から銘柄を探すときは種別図鑑へ。上に挙げた8種別それぞれで、収録している銘柄を一覧できます。
産地から探すときは州別ページへ。ケンタッキー州・テネシー州・テキサス州などがあり、州のページからバッファロートレース(ケンタッキー州)、デビルズリバーウイスキー(テキサス州)、サイロ(バーモント州)のように、個別の蒸溜所ページへたどれます。
読んだあとの一本
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よくある質問
- プルーフとは何ですか。
- 米国式のアルコール度数表記で、度数(%)の2倍の数字です。100プルーフは50%にあたります。
- サワーマッシュとは何ですか。
- 前回の蒸溜後に残った液(バックセット)を新しい仕込みに加える手法です。液を酸性に傾けて雑菌の繁殖を抑え、仕込みごとの味のぶれを小さくします。
- チャーとトーストはどう違いますか。
- チャーは樽の内面を炎で直接焼く工程で、焼きの深さは1から4の段階で示されます。トーストは焦がさずに、低めの温度で時間をかけて樽材を加熱する処理です。
- スモールバッチに決まった定義はありますか。
- 連邦規則に定義はありません。何樽までを小規模とするかは造り手ごとに異なります。一方シングルバレルは、単一の樽だけから瓶詰めしたものを指します。




