トースト樽とチャー樽の違い|樽を加熱する2つの方法と時間

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最終更新 2026-09-29

目次
  1. 早見表:トーストとチャーの違い
  2. トーストとは何か
  3. チャーとは何か
  4. トーストとチャーを両方使う樽
  5. バーボンの規則とトースト樽
  6. ラベルのどこを見るか
  7. 出典

トーストは、チャーより弱い熱で時間をかけて樽材を加熱する処理です。チャーは、樽の内側を高温で燃やして表面に炭の層をつくる処理です。樽メーカーのIndependent Stave Company(ISC)は、蒸溜酒用の樽ではトーストの後にもチャーをかけると説明しており、両者は同じ樽に続けて行うこともある別々の工程です。

早見表:トーストとチャーの違い

項目トーストチャー
加熱の強さチャーより弱い熱で時間をかける高温で樽の内側を燃やす
時間の目安7分〜45分程度(ISC)15秒(レベル1)〜55秒(レベル4)
できる層チャーした樽より厚い「レッド層」表面の「チャー層(炭の層)」とその下の「レッド層」
層の働きレッド層にバニラ・カラメルなどの香りのもとになる成分が残る(ISC)炭の層が不快な香りを取り除くフィルターになる(ISC)。レベル4は表面が割れ「アリゲーターチャー」と呼ばれる
米国の法規上の扱い単独ではバーボン・ライウイスキーの貯蔵要件を満たさないチャーした新品のオーク樽での貯蔵がバーボン・ライウイスキーの法定要件

ラベルにトースト・ダブルオークとある銘柄

トーストとは何か

ISCは、トーストはチャーより弱い熱を加える処理で、チャーした樽よりはるかに厚いレッド層ができると説明しています。ISCによる工程の長さは7分から45分程度です。蒸溜所のラビットホールも、ワインの醸造家が行う樽のトーストを、チャーより穏やかな処理と説明しています。

このレッド層にはバニラ・カラメル・コーヒー・スパイス・チョコレートの香りのもとになる成分が残り、スピリッツが引き出せる成分が多くなるとISCは説明しています。

チャーとは何か

チャーは樽の内側を高温で燃やし、表面に炭の層をつくる処理です。焼きの深さはレベル1からレベル4の段階で呼び分けられ、蒸溜所のエンジェルズエンヴィとラビットホールは、レベル1を15秒、レベル2を30秒、レベル3を35秒、レベル4を55秒と説明しています。ラビットホールによると、レベル4は表面がひび割れてワニの皮に似た模様になることから「アリゲーターチャー」と呼ばれ、レベル1はトーストした木材をわずかに超える程度です。

ISCは、炭の層は不快な香りやにおいを取り除くフィルターとして働く一方、炭の層そのものが与える風味はわずかで、好ましい成分の多くは強い加熱で失われると説明しています。この点はチャー(樽の焦がし)とはで詳しく扱っています。

トーストとチャーを両方使う樽

ISCは、トーストした蒸溜酒用の樽にも、炭の層のろ過の働きを得るためにチャーをかけると説明しています。2つの樽を使う熟成については、ISCはその95%で、2つ目の樽に軽いチャーの樽を、抽出成分がさらに必要な場合はトーストも加えた樽を勧めるとしています。ウッドフォードリザーブは、「Double Oaked」の追加熟成に使う2つ目の樽を、深くトーストしたうえで軽くチャーをかけていると説明しています。

熟成の途中で別の樽に移す方法は、ワイン樽などを使うカスクフィニッシュ(後熟)とはとも共通します。

バーボンの規則とトースト樽

米国の連邦規則(27 CFR 5.143)は、バーボンウイスキーとライウイスキーを、チャーした新品のオーク樽(charred new oak barrels)で貯蔵すると定めています。トーストだけでチャーをかけていない樽は、この規則上の「チャーした樽」には該当しません。

コーンウイスキーは扱いが異なります。同じ規則は、コーンウイスキーの貯蔵をラベルに熟成年数を表示する場合にだけ求め、貯蔵する場合は使用済みの樽か、内側を焦がしていない新品のオーク樽(uncharred new oak barrels)を使うと定めています。コーンウイスキーとはも参照してください。

2024年12月18日に公布され、2025年1月19日に施行されたアメリカンシングルモルトウイスキーの規格は、容量700L以下のオーク樽で、使用済み・チャーしていない新樽・チャーした新樽のいずれかを使い、米国内で貯蔵すると定めています。詳しくはアメリカンシングルモルトとはで扱っています。

ラベルのどこを見るか

「Toasted」「Double Oaked」などの語が商品名にある製品でも、樽の処理の中身は蒸溜所やブランドの説明で確かめます。チャーのレベルを公表している蒸溜所もあり、エンジェルズエンヴィはバーボンの樽にレベル3(35秒)を使っていると説明しています。原料の穀物や熟成年数は別の表示事項で、ラベルの読み方にまとめています。

出典

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よくある質問

トースト樽とは何ですか?
樽材をチャーより弱い熱で時間をかけて加熱した樽です。樽メーカーのIndependent Stave Company(ISC)によると、工程は7分から45分程度で、チャーした樽よりはるかに厚い「レッド層」ができ、バニラ・カラメル・コーヒー・スパイス・チョコレートの香りのもとになる成分がこの層に残ります。ISCは、蒸溜酒用の樽はトーストの後にもチャーをかけると説明しています。
トーストとチャーはどう違いますか?
チャーは樽の内側を高温で燃やして表面に炭の層をつくる処理で、エンジェルズエンヴィとラビットホールはレベル1を15秒、レベル4を55秒と説明しています。トーストはより弱い熱を長い時間(ISCによると7〜45分程度)かける処理です。米国の連邦規則(27 CFR 5.143)はバーボンとライウイスキーにチャーした新品のオーク樽での貯蔵を定めており、トーストだけの樽はこの要件を満たしません。
トーステッドバレルとはどんな樽ですか?
「Toasted Barrel」は、トースト処理をした樽を指す英語表記です。樽の処理の中身は銘柄ごとに蒸溜所やブランドの説明で確かめます。たとえばウッドフォードリザーブは、「Double Oaked」の追加熟成に使う2つ目の樽を深くトーストしたうえで軽くチャーをかけていると説明しています。

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