バーボンとは|法定の条件とケンタッキー州以外で造れる理由

本ページにはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれます。

最終更新 2026-09-30

目次
  1. 早見表
  2. 原料と蒸溜の度数
  3. 樽と熟成年数
  4. 着色料と香味料
  5. ケンタッキー州でなくてもよい理由
  6. 買うときに見るところ
  7. 出典

バーボンは、米国で蒸溜・熟成し、原料の51%以上にトウモロコシを使い、内側を焦がした新しいオーク樽で貯蔵したウイスキーである。条件は連邦規則27 CFR 5.143が定めていて、産地の条件は「米国内」だけなので、ケンタッキー州以外で造っても「バーボン」を名乗れる。

早見表

項目条件度数に直すと
産地米国内で蒸溜し、米国内で熟成する—
原料発酵させた穀物のマッシュの51%以上がトウモロコシ—
蒸溜160プルーフ以下80%以下
貯蔵容器内側を焦がした新しいオーク樽—
樽に詰める度数125プルーフ以下62.5%以下
添加着色料・香味料・ブレンド材料を加えない—
瓶詰め80プルーフ以上(ウイスキー全体の条件)40%以上

最低の熟成年数は、バーボンの条件には入っていない。年数の決まりが付くのは「ストレート」を名乗る場合で、2年以上になる。種別ごとの一覧はバーボンのページにまとめている。

バーボンの銘柄

原料と蒸溜の度数

原料の条件は「51%以上がトウモロコシ」だけで、残りの49%に何を使うかは規則に書かれていない。ライ麦・小麦・大麦麦芽の配合は銘柄ごとに違い、その比率の見方はマッシュビルとはで扱っている。主原料が入れ替わると種別名も変わる。ライ麦が51%以上ならライウイスキー、小麦が51%以上ならウィートウイスキーになり、ライウイスキーとの違いはバーボンとライウイスキーの違いに並べた。トウモロコシが80%以上で、貯蔵する場合は使用済みの樽か焦がしていない新しい樽を使うものは、コーンウイスキーという別の種別になる。

蒸溜は160プルーフ(80%)以下で行う。ウイスキー全体の上限は190プルーフ(95%)未満なので、バーボンはそれより低い度数で蒸溜することが求められている。

樽と熟成年数

貯蔵には、内側を焦がした新しいオーク樽を使う。同じバーボンのマッシュ(トウモロコシ51%以上)から造っても、使用済みの樽で貯蔵したものは「Whisky distilled from bourbon mash」という別の種別になる。規則は焦がし方の程度までは定めていない。

樽に詰めるときの度数は125プルーフ(62.5%)以下。貯蔵期間については、バーボンそのものには下限がない。2年以上貯蔵し、ニュートラルスピリッツや着色料などを加えていないものが「ストレートバーボン」を名乗れる。条件の細部はストレートウイスキーとはにまとめている。また、4年未満のウイスキーはラベルに年数を表示しなければならない(27 CFR 5.74(b))。樽の扱いの違いをスコッチと比べる場合はバーボンとスコッチの違いを参照。

着色料と香味料

バーボンには着色料・香味料・ブレンド材料を加えられない。27 CFR 5.143の表で、ストレートでないライウイスキーやウィートウイスキーは使用可とされている点がバーボンとの違いになる。

別の樽で後熟させた場合も扱いが変わる。TTBが2024年8月の説明資料で示した例では、焦がした新樽で1年、使用済みのシェリー樽で1年熟成させたものは、バーボンウイスキーの種別から外れて「Distilled Spirits Specialty」に分類され、ラベルは「BOURBON WHISKY FINISHED IN SHERRY BARRELS」のように書く。同じ資料は、種別表示として「Bourbon」だけ(Whiskyの語なし)や「High Rye Bourbon」を、不十分で誤認を招く表示の例に挙げている。

ケンタッキー州でなくてもよい理由

規則が産地について定めているのは、米国内で蒸溜・熟成されていないウイスキーに「bourbon」の語を使えないという点だけで、州の指定はない。業界誌Distillery Trailが掲載した決議文によると、1964年5月4日の連邦議会の両院一致決議(S. Con. Res. 19)はバーボンを「アメリカ合衆国に特有の産品」とし、「Bourbon whiskey」と表示したウイスキーの米国への輸入を禁じる措置を関係機関に求めた。

州外の生産者について、VinePair(2021年)はインディアナ州の受託蒸溜所MGPや、ワシントン州・テキサス州・ニューヨーク州の生産者を取り上げている。州名を種別名に入れる場合は別の条件があり、蒸溜と、規格が求める熟成をその州で行う必要がある。ケンタッキー州の樽在庫や、よく引かれる「95%」という生産割合の出どころはケンタッキーとバーボンとはで扱っている。

買うときに見るところ

  • 「Straight Bourbon Whiskey」とあれば、焦がした新樽で2年以上貯蔵し、着色料・香味料を加えていない。
  • バーボンで年数の数字がなければ、規則上は4年以上貯蔵している。4年未満なら年数表示が義務になるからである。
  • 「Kentucky Straight Bourbon Whiskey」のように州名が種別名に入っていれば、蒸溜と2年以上の熟成がその州で行われている。州名がない「Straight Bourbon Whiskey」だけでは蒸溜地は分からない。
  • 「Finished in ◯◯ Barrels」とある製品は、TTBの例ではバーボンウイスキーではなく「Distilled Spirits Specialty」の扱いになる。
  • 日本向けは度数と容量が米国と違うことがある。エヴァン・ウィリアムス ブラックラベルは、米国の公式サイトでは86プルーフ(43%)、日本の輸入元バカルディ ジャパンの商品情報では40%・700mlである。

出典

この記事に出てくる銘柄

読んだあとの一本

どれも国内で手に入る定番です。

家で試すなら

  • 本バーボンの本禁酒法の時代を越えてきた蒸溜所の話は、読みものとしても面白い。Amazonで探す ↗ 広告
  • グラスグレンケアン グラスすぼまった口に香りがたまる形。ストレートはまずこれで。Amazonで探す ↗ 広告
  • 氷丸氷メーカー丸い氷は表面積が小さいぶん溶けにくい。作るのに一晩かかるので前の日に。Amazonで探す ↗ 広告

※ Amazonの検索結果へのアフィリエイトリンクです。価格と在庫はリンク先でご確認ください。

よくある質問

バーボンとウイスキーはどう違うのか。
バーボンはウイスキーの種別の一つである。米国で蒸溜・熟成し、原料の51%以上がトウモロコシ、160プルーフ(80%)以下で蒸溜、内側を焦がした新しいオーク樽に125プルーフ(62.5%)以下で詰めて貯蔵し、着色料・香味料・ブレンド材料を加えないという条件を満たしたものだけが「バーボン」を名乗れる(27 CFR 5.143)。瓶詰めの度数は、ウイスキー共通の80プルーフ(40%)以上である。
バーボンはケンタッキー州で造らなければならないのか。
その必要はない。規則が求めるのは米国内で蒸溜・熟成されていることで、州の指定はない。ただし「Kentucky Straight Bourbon Whiskey」のように種別名に州名を入れる場合は、蒸溜と、規格が求める熟成をその州で行う必要がある。
バーボンに熟成年数の決まりはあるか。
バーボンそのものには最低の熟成期間がない。「ストレートバーボン」を名乗るには、内側を焦がした新しいオーク樽で2年以上の貯蔵が必要になる。また4年未満のウイスキーは、ラベルに年数を表示する義務がある(27 CFR 5.74(b))。

ほかのガイド

ケンタッキー州の蒸溜所を見る →

ガイドをすべて見る →