ウイスキーの750mlと700mlの違い|米国の容量規格

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最終更新 2026-09-30

目次
  1. 早見表
  2. 1980年に義務になったメートル法の容量
  3. 2020年の改正で700mlが加わった
  4. 2025年の改正で25種類に
  5. 日本の販売元で700mlと750mlが並ぶ例
  6. 買うときに見るところ
  7. 出典

米国の蒸溜酒のボトルは連邦規則で決められた容量しか使えず、2020年の改正までその一覧に700mlはありませんでした。700mlが加わったのは2020年12月29日施行の最終規則(T.D. TTB-165)で、2025年1月10日の改正後は3.75Lから50mlまで25種類が認められています。

早見表

時期蒸溜酒に認められた容量根拠
メートル法の前(1936年の規則から)1ガロン、1/2ガロン、1クォート、4/5クォート、1パイント、1/2パイント、1/8パイント、1/10パイントなどNotice No. 183(2019年)の経緯説明
1980年1月1日からメートル法の容量が義務に(1976年のT.D. ATF-25で採用)同上
2020年の改正前1.75L、1L、750ml、375ml、200ml、100ml、50ml(500mlは1989年6月30日まで)T.D. TTB-165
2020年12月29日から上の7種類に1.8L、900ml、720ml、700mlを追加T.D. TTB-165
2025年1月10日から3.75Lから50mlまでの25種類。缶とそれ以外の容器の区別をなくすT.D. TTB-200

1980年に義務になったメートル法の容量

米国アルコール・タバコ税・貿易局(TTB)の前身のアルコール・タバコ・火器局(ATF)は、1976年3月のT.D. ATF-25で蒸溜酒のメートル法の容量規格を採用しました。移行期間を経て、1980年1月1日からメートル法の容量が義務になっています。それ以前は1936年の規則(Regulations 5)が、1ガロン、1クォート、4/5クォート、1パイントなどの容量を定めていました。4/5クォートは、1クォートを約946mlとして計算すると約757mlです。

現行の規則(27 CFR 5.203)は、1980年1月1日より前に税関の管理下に入った輸入酒と、同日より前に瓶詰めされたことを輸出国政府の担当者が書面で証明した輸入酒を、容量規格の対象から外しています。

2020年の改正で700mlが加わった

TTBは2019年7月1日のNotice No. 183で、最小50ml・最大3.785Lだけを残して蒸溜酒の容量規格をなくす案を出しました。2020年12月29日の最終規則は、規格をなくすと消費者が混乱し、州ごとに違う容量の決まりが増えるおそれがあるという意見を受けて廃止を見送り、代わりに700ml、720ml、900ml、1.8Lの4種類を加えています。

700mlは、提案された容量のなかで唯一反対意見が出た容量でした。規則は、ほかの国で広く使われている容量なので米国の輸出入業者の取引がしやすくなるという業界からの賛成意見を挙げ、反対した側からは700mlがほかの容量より消費者を誤認させるという根拠が示されなかったと説明しています。

規則には、EUが意見書で自らの認める9種類(100ml、200ml、350ml、500ml、700ml、1L、1.5L、1.75L、2L)を挙げたことも記録されています。この9種類に750mlは入っていません。

720ml、900ml、1.8Lは請願で求められた容量で、日本の業界団体3団体と国税庁が支持する意見を出しました。2019年10月7日の日米貿易協定に付いた書簡(サイドレター)は、蒸溜酒の700ml、720ml、900ml、1.8Lが最終規則で扱われなければ、米国財務省が新たな規則案を出すと定めていました。1合を約180mlとすると、720mlは4合、900mlは5合、1.8Lは1升にあたります。

2025年の改正で25種類に

2025年1月10日に公布・施行された最終規則(T.D. TTB-200)で、蒸溜酒の容量規格は次の25種類になりました。

3.75L、3L、2L、1.8L、1.75L、1.5L、1L、945ml、900ml、750ml、720ml、710ml、700ml、570ml、500ml、475ml、375ml、355ml、350ml、331ml、250ml、200ml、187ml、100ml、50ml

改正前は、缶に使える容量が355ml、200ml、100ml、50mlに限られ、355mlは缶だけの容量でした。改正で缶とそれ以外の容器の区別がなくなり、25種類のどれもどちらの容器に使えます。TTBは改正の理由を、より幅広い容量を使いたいという業界の要望に応え、国内外の取引をしやすくし、消費者の選択肢を広げるためと説明しています。

日本の販売元で700mlと750mlが並ぶ例

日本の販売元の商品ページでは、同じ会社が扱う米国産でも容量が分かれています(2026年9月30日確認。ボヤージュは発売時のリリースの記載)。

販売元商品容量度数
宝酒造ブラントン750ml46.5%
宝酒造ブラントン ゴールド750ml51.5%
宝酒造ブラントン ブラック750ml40%
宝酒造エンシェント・エイジ 8年 3A700ml43%
宝酒造エンシェント・エイジ 2A700ml40%
バカルディ ジャパンエヴァン・ウィリアムス ブラックラベル700ml40%
バカルディ ジャパンエライジャ・クレイグ スモールバッチ750ml47%
CT Spirits Japanワイルドターキー マスターズキープ ボヤージュ(2024年3月5日発売)750ml53%

ボヤージュのリリースは、CAMPARI JAPANが2024年1月24日にPR TIMESで配信したもので、日本向けの数量を約2,100本としています。

確認した商品ページとリリースには、容量をどちらにした理由は書かれていませんでした。規則から分かるのは、EUの9種類に750mlがなく、米国の規格には2020年12月29日まで700mlがなかったことです。

エヴァン・ウィリアムス ブラックラベルは、米国の公式サイトでは86プルーフ(43%)と書かれていて、日本の販売元の700ml・40%とは度数も違います。

買うときに見るところ

  • 米国のラベルには容量の表示(net contents)が必要で、単位はリットル(L)かミリリットル(ml、mL)です。オンスなど米国の単位を併記するときは、メートル法の表示と同じ視野に置きます(27 CFR 5.70)。
  • 正規輸入品の容量と度数は、上の表のように日本の販売元の商品ページで確かめられます。エヴァン・ウィリアムス ブラックラベルのように、米国の公式サイトと度数が違う例があります。
  • 50mlの差は、700mlに対して約7%です。1杯30mlで数えると、700mlは約23杯、750mlは25杯になります。
  • 度数がプルーフで書かれているときの読み替えはプルーフとはに、そのほかの表示はバーボンのラベル表示とはにまとめています。どの会社のブランドかはバーボンの親会社とはで一覧にしています。

出典

  • Federal Register 2020-28747(T.D. TTB-165、2020年12月29日): https://www.federalregister.gov/documents/2020/12/29/2020-28747/addition-of-new-standards-of-fill-for-wine-and-distilled-spirits-amendment-of-distilled-spirits-and
  • Federal Register 2025-00271(T.D. TTB-200、2025年1月10日): https://www.federalregister.gov/documents/2025/01/10/2025-00271/standards-of-fill-for-wine-and-distilled-spirits
  • Federal Register 2019-13767(Notice No. 183、2019年7月1日): https://www.federalregister.gov/documents/2019/07/01/2019-13767/elimination-of-certain-standards-of-fill-for-distilled-spirits-amendment-of-malt-beverage-net
  • TTB「TTB Adds New Standards of Fill for Wine and Distilled Spirits」: https://www.ttb.gov/public-information/featured-stories/ttb-adds-new-standards-fill-wine-and-distilled-spirits
  • 27 CFR 5.203 Standards of fill for distilled spirits: https://www.law.cornell.edu/cfr/text/27/5.203
  • 27 CFR 5.70 Net contents: https://www.law.cornell.edu/cfr/text/27/5.70
  • 宝酒造 洋酒の商品紹介: https://www.takarashuzo.co.jp/products/blanton/
  • バカルディ ジャパン エヴァン・ウィリアムス ブラックラベル: https://www.bacardijapan.jp/products/items/evan-williams-black-label/
  • バカルディ ジャパン エライジャ・クレイグ スモールバッチ: https://www.bacardijapan.jp/products/items/elijah-craig-small-batch/
  • CAMPARI JAPAN ワイルドターキー マスターズキープ ボヤージュ(PR TIMES、2024年1月24日): https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000130.000058608.html
  • エヴァン・ウィリアムス公式 ストレート・バーボン: https://evanwilliams.com/straight-bourbon

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よくある質問

700mlのボトルはアメリカの容量規格で認められていますか。
認められています。TTBが2020年12月29日施行の最終規則(T.D. TTB-165)で、蒸溜酒の容量規格に700ml、720ml、900ml、1.8Lを加えました。それまでの規格は1.75L、1L、750ml、375ml、200ml、100ml、50mlで、700mlは入っていませんでした。
2025年の改正で何が変わりましたか。
2025年1月10日施行の最終規則(T.D. TTB-200)で、蒸溜酒の容量規格が3.75Lから50mlまでの25種類になり、缶とそれ以外の容器の区別がなくなりました。3.75L、3L、2L、1.5L、945ml、710ml、570ml、500ml、475ml、350ml、331ml、250ml、187mlが加わり、それまで缶だけの容量だった355mlは缶以外の容器にも使えるようになっています。
日本では同じ販売元のバーボンに700mlと750mlがあるのはなぜですか。
確認した販売元の商品ページやリリースには、理由の説明がありませんでした。規則から分かるのは、EUが認める9種類に750mlがなく、米国の規格には2020年12月29日まで700mlがなかったことです。例えばバカルディ ジャパンは、エヴァン・ウィリアムス ブラックラベルを700ml・40%、エライジャ・クレイグ スモールバッチを750ml・47%で扱っています(2026年9月30日確認)。

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