Rough Rider Bull Moose Three Barrel Rye Whiskey ラフ・ライダー ブル・ムース スリーバレル ライ・ウイスキー

ニューヨーク州ロングアイランドに位置するロングアイランド・スピリッツが手がける「ラフ・ライダー」ブランドの最高峰に位置するライ・ウイスキーが、このブル・ムースである。名前の由来は第26代大統領セオドア・ルーズベルトにちなんでおり、1912年の大統領選挙遊説中に胸を銃弾で撃たれながらも演説を続け、「ブル・ムース(雄のヘラジカ)ほどタフな男はこれくらいでは倒れない」と言い放ったという逸話から着想を得ている。ルーズベルトはロングアイランドのオイスターベイに邸宅を構えており、米西戦争では義勇騎兵隊「ラフ・ライダーズ」を率いて名を馳せた人物でもある。そうした英雄的な歴史へのオマージュとして、このウイスキーには三段階の樽熟成という手間をいとわない製法が採用されている。マッシュビルは95%ライ麦、5%モルテッドバーレイという高ライ比の構成で、まず新品のアメリカンオーク樽で熟成した後、バーボンを貯えていた使用済み樽へ移し替え、最後に同蒸溜所の看板製品であるパイン・バレンズ・アメリカン・シングルモルト・ウイスキーが眠っていた樽でフィニッシュを施す。三つの異なる樽の個性が重なり合うことで、ライ麦特有のスパイシーな骨格の上に、バーボン由来のキャラメルの甘み、そしてシングルモルト樽の複雑なフルーツ感が見事に融合している。アプリコット、バタートースト、ブラウンシュガーなどの香味が幾層にも折り重なり、余韻には心地よいスパイスが穏やかに長く続く。アルコール度数は45%(90プルーフ)と飲みやすく仕上げられており、ロックでも、ストレートでも、クラシックなライ・カクテルのベースとしても存在感を発揮する優秀な一本だ。ロングアイランドという産地の個性を色濃く反映しながら、歴史と職人技が結晶した本格派ライ・ウイスキーとして、「ラフ・ライダー」シリーズの中でも特に愛好家からの評価が高い。ロングアイランドはかつてニューヨーク農業の中心地であり、ジャガイモや大麦などの穀物栽培が盛んだった歴史を持つ。その農業的な遺産を現代の蒸溜技術で表現するロングアイランド・スピリッツの姿勢は、このブル・ムースにも色濃く宿っている。
| 蒸溜所 | Long Island Spirits (ロングアイランド・スピリッツ) |
|---|---|
| 種別 | Rye |
| 備考 | Triple-maturation: new American oak → bourbon barrel → Pine Barrens Single Malt cask finish. 95% rye / 5% malted barley. |