Dry Diggings Distillery 31 N 50 Bourbon ドライ・ディギングス 31 N 50 バーボン
カリフォルニア州エル・ドラード・ヒルズに構えるドライ・ディギングス・ディスティラリーは、ゴールドラッシュ時代の開拓精神を蒸溜の哲学に組み込んだユニークなクラフト蒸溜所だ。「Dry Diggings(乾いた採掘地)」という蒸溜所名自体がゴールドラッシュ初期のキャンプ地名に由来し、19世紀カリフォルニアの鉱山文化への深いリスペクトが全製品に流れている。同蒸溜所はウイスキー、ブランデー、ラム、ウォッカなど30種以上のブランドを手掛ける多角的なプロダクションを誇るが、そのなかでもバーボン部門のフラッグシップ的存在がこの31 N 50だ。 製品名の「31」と「50」はカリフォルニア州が1850年のゴールドラッシュを契機にアメリカ合衆国第31番目の州として編入された歴史的事実に由来し、州の誕生そのものをボーボンの名に刻む。ニュー・チャード・アメリカン・オーク樽でじっくりと熟成された後、122プルーフ(61%ABV)というバレルプルーフに近い高度数のままボトリングされ、力強くも凝縮した風味を余すことなく表現する。 アロマにはバニラ、キャラメル、オークという古典的なバーボンの三位一体が高アルコールの存在感とともに力強く展開する。グラス内で少量の加水を加えると、閉じていたアロマが花開くように複雑に広がるのが特徴だ。パレートにはリッチなコーンの甘みとともに、ダークチョコレートや乾燥フルーツのニュアンスが重なり、力強いながらもバランスを保つ。ゴールドラッシュ時代の無骨な開拓精神をそのままウイスキーに宿したような、妥協なき高プルーフのカリフォルニア産バーボン。 ドライ・ディギングスは30種以上のブランドを製造する多産な蒸溜所でありながら、各製品に鉱山文化の歴史的コンテキストを丁寧に組み込むストーリーテリングの姿勢が際立つ。31 N 50という製品名が示す地理と歴史の交差点は、カリフォルニアが持つ多様な文化的遺産への誇りを高プルーフのバーボンという形で具現化した、同蒸溜所の代表作として長く愛され続けるべき一本だ。
| 蒸溜所 | Dry Diggings Distillery (ドライ・ディギングス・ディスティラリー) |
|---|---|
| 種別 | Bourbon |
| 備考 | 122 proof/61% ABV。カリフォルニア第31州・1850年編入に由来するネーミング |